「題」 「このような時のため」
聖書の箇所 「エステル記4章11~16節」(旧約P.866)
※聖書:新改訳2017©2017 新日本聖書刊行会
11 「王の家臣たちも王の諸州の民も、だれでも知っているように、召されないのに奥の中庭に入って王のところに行く者は、男でも女でも死刑に処せられるという法令があります。ただし、王がその人に金の笏を差し伸ばせば、その人は生きながらえます。私はこの三十日間、まだ王のところへ行くようにと召されていません。」
12 彼がエステルのことばをモルデカイに告げると、
13 モルデカイはエステルに返事を送って言った。「あなたは、すべてのユダヤ人から離れて王宮にいるので助かるだろう、と考えてはいけない。
14 もし、あなたがこのようなときに沈黙を守るなら、別のところから助けと救いがユダヤ人のために起こるだろう。しかし、あなたも、あなたの父の家も滅びるだろう。あなたがこの王国に来たのは、もしかすると、このような時のためかもしれない。」
1、ペルシャの法令
11 節「王の家臣たちも王の諸州の民も、だれでも知っているように、召されないのに奥の中庭に入って王のところに行く者は、男でも女でも死刑に処せられるという法令があります。」
ユダヤ人を根絶やしにするという法令が制定され、ユダヤ人モルデカイは王妃エステルに、王にあわれみを求めるようにと伝えます。しかしその計画は、ペルシャの法令に阻まれているかのように思われました。
2、このような時のため
14 節「もし、あなたがこのようなときに沈黙を守るなら、別のところから助けと救いがユダヤ人のために起こるだろう。しかし、あなたも、あなたの父の家も滅びるだろう。あなたがこの王国に来たのは、もしかすると、このような時のためかもしれない。」
モルデカイは、ためらうエステルに対して、ペルシャの王よりも力ある神様の存在を想起させ、エステルの存在が「このような時のためかもしれない」と伝えます。そして信仰による決心を促します。
3、断食します
16 節「行って、スサにいるユダヤ人をみな集め、私のために断食をしてください。三日三晩、食べたり飲んだりしないようにしてください。私も私の侍女たちも、同じように断食します。そのようにしたうえで、法令に背くことですが、私は王のところへ参ります。私は、死なねばならないのでしたら死にます。」
エステルは死んでも仕方がないと、決死の覚悟をしたのではなく、神様がなされることを、どんなことでも受け入れるという信仰の決心をしたのです。神様は不思議なことをされてユダヤ人を救われます。