題: 「教会にあるもの」
聖書の箇所 「使徒の働き3章1~10節」(新約P.236)
※聖書:新改訳2017©2017 新日本聖書刊行会
1 ペテロとヨハネは、午後三時の祈りの時間に宮に上って行った。
2 すると、生まれつき足の不自由な人が運ばれて来た。この人は、宮に入る人たちから施しを求めるために、毎日「美しの門」と呼ばれる宮の門に置いてもらっていた。
3 彼は、ペテロとヨハネが宮に入ろうとするのを見て、施しを求めた。
4 ペテロは、ヨハネとともにその人を見つめて、「私たちを見なさい」と言った。
5 彼は何かもらえると期待して、二人に目を注いだ。
6 すると、ペテロは言った。「金銀は私にはない。しかし、私にあるものをあげよう。ナザレのイエス・キリストの名によって立ち上がり、歩きなさい。」
7 そして彼の右手を取って立たせた。するとたちまち、彼の足とくるぶしが強くなり、
8 躍り上がって立ち、歩き出した。そして、歩いたり飛び跳ねたりしながら、神を賛美しつつ二人と一緒に宮に入って行った。
9 人々はみな、彼が歩きながら神を賛美しているのを見た。
10 そしてそれが、宮の美しの門のところで施しを求めて座っていた人だと分かると、彼の身に起こったことに、ものも言えないほど驚いた。
1,美しの門
2節「すると、生まれつき足の不自由な人が運ばれて来た。この人は、宮に入る人たちから施しを求めるために、毎日「美しの門」と呼ばれる宮の門に置いてもらっていた。」
ユダヤ人たちは隣人を愛する戒めを守ることを大切にしていました。それで、足の不自由な人が施しを求めるため、宮の入り口である「美しの門」に置いてもらっていました。この人は毎日施しをもらわなければならない境遇にあったようです。
2,私たちを見なさい
3~5節「彼は、ペテロとヨハネが宮に入ろうとするのを見て、施しを求めた。ペテロは、ヨハネとともにその人を見つめて、『私たちを見なさい』と言った。彼は何かもらえると期待して、二人に目を注いだ。」
ペテロとヨハネは、この人に目を止め、「私たちを見なさい」と言います。これは自分たちが金銀などの、この世の力はもっていない者であることに注目させ、これから起こる出来事が神様の御業であることを明らかにするための呼びかけです。
3,キリストの御名
6節「すると、ペテロは言った。『金銀は私にはない。しかし、私にあるものをあげよう。ナザレのイエス・キリストの名によって立ち上がり、歩きなさい。』」
一度も自分の足で立ったことのない人が、キリストの力によって歩き出します。それ以上の恵みは、律法の規定により宮に入ることのできなかった人が、宮に入って主を礼拝する民とされたことです。キリストの御名には、神の国の外にいる人を救い、神の国に導く力があります。