「題」 「聖霊を欺いてはならない」
聖書の箇所 「使徒の働き5章1~11節」(新約P.240)
※聖書:新改訳2017©2017 新日本聖書刊行会
1 ところが、アナニアという人は、妻のサッピラとともに土地を売り、
2 妻も承知のうえで、代金の一部を自分のために取っておき、一部だけを持って来て、使徒たちの足もとに置いた。
3 すると、ペテロは言った。「アナニア。なぜあなたはサタンに心を奪われて聖霊を欺き、地所の代金の一部を自分のために取っておいたのか。
4 売らないでおけば、あなたのものであり、売った後でも、あなたの自由になったではないか。どうして、このようなことを企んだのか。あなたは人を欺いたのではなく、神を欺いたのだ。」
5 このことばを聞くと、アナニアは倒れて息が絶えた。これを聞いたすべての人たちに、大きな恐れが生じた。
6 若者たちは立ち上がって彼のからだを包み、運び出して葬った。
7 さて、三時間ほどたって、アナニアの妻がこの出来事を知らずに入って来た。
8 ペテロは彼女に言った。「あなたがたは地所をこの値段で売ったのか。私に言いなさい。」彼女は「はい、その値段です」と言った。
9 そこでペテロは彼女に言った。「なぜあなたがたは、心を合わせて主の御霊を試みたのか。見なさい。あなたの夫を葬った人たちの足が戸口まで来ている。彼らがあなたを運び出すことになる。」
10 すると、即座に彼女はペテロの足もとに倒れて、息絶えた。入って来た若者たちは、彼女が死んでいるのを見て運び出し、夫のそばに葬った。
11 そして、教会全体と、このことを聞いたすべての人たちに、大きな恐れが生じた。
1、サタンに心を奪われる
3節「すると、ペテロは言った。『アナニア。なぜあなたはサタンに心を奪われて聖霊を欺き、地所の代金の一部を自分のために取っておいたのか。』」
教会では貧しい者のために、地所や家を所有している者がそれを売り、その代金を献げました。ところがアナニアは自分が称賛を得るために、地所の代金の一部を全てであるかのようにして献げました。この愛に欠けた行いが、サタンに心を奪われた欺きと指摘されます。
2、人を欺いたのではなく、神を欺いた
4節「売らないでおけば、あなたのものであり、売った後でも、あなたの自由になったではないか。どうして、このようなことを企んだのか。あなたは人を欺いたのではなく、神を欺いたのだ。」
アナニアは教会の人々を欺こうとしました。ペテロはその行為を「人を欺いたのではなく、神を欺いたのだ」と指摘します。教会はキリストのからだですから、教会にすることは、神様にすることになるのです。
3、教会全体に大きな恐れ
10~11 節「すると、即座に彼女はペテロの足もとに倒れて、息絶えた。入って来た若者たちは、彼女が死んでいるのを見て運び出し、夫のそばに葬った。そして、教会全体と、このことを聞いたすべての人たちに、大きな恐れが生じた。」
アナニアとサッピラに起きた出来事を、教会全体が恐れました。教会はこのことを他人事とせず、また不名誉なことだからと隠したりせず、記録しました。私たちはサタンに心を奪われやすい者であることを心に刻み、より一層、聖霊の助けを求めて祈り励みましょう。