H29.1.29主日礼拝

*聖書のお話し(バイブル・メッセージ)
「題」 「若い日に造り主を覚えよ」
聖書の箇所 「伝道12:1~14」 (日本聖書協会:口語訳聖書より引用)

12:1 あなたの若い日に、あなたの造り主を覚えよ。悪しき日がきたり、年が寄って、「わたしにはなんの楽しみもない」と言うようにならない前に、
12:2 また日や光や、月や星の暗くならない前に、雨の後にまた雲が帰らないうちに、そのようにせよ。
12:3 その日になると、家を守る者は震え、力ある人はかがみ、ひきこなす女は少ないために休み、窓からのぞく者の目はかすみ、
12:4 町の門は閉ざされる。その時ひきこなす音は低くなり、人は鳥の声によって起きあがり、歌の娘たちは皆、低くされる。
12:5 彼らはまた高いものを恐れる。恐ろしいものが道にあり、あめんどうは花咲き、いなごはその身をひきずり歩き、その欲望は衰え、人が永遠の家に行こうとするので、泣く人が、ちまたを歩きまわる。
12:6 その後、銀のひもは切れ、金の皿は砕け、水がめは泉のかたわらで破れ、車は井戸のかたわらで砕ける。
12:7 ちりは、もとのように土に帰り、霊はこれを授けた神に帰る。
12:8 伝道者は言う、「空の空、いっさいは空である」と。
12:9 さらに伝道者は知恵があるゆえに、知識を民に教えた。彼はよく考え、尋ねきわめ、あまたの箴言をまとめた。
12:10 伝道者は麗しい言葉を得ようとつとめた。また彼は真実の言葉を正しく書きしるした。
12:11 知者の言葉は突き棒のようであり、またよく打った釘のようなものであって、ひとりの牧者から出た言葉が集められたものである。
12:12 わが子よ、これら以外の事にも心を用いよ。多くの書を作れば際限がない。多く学べばからだが疲れる。
12:13 事の帰する所は、すべて言われた。すなわち、神を恐れ、その命令を守れ。これはすべての人の本分である。
12:14 神はすべてのわざ、ならびにすべての隠れた事を善悪ともにさばかれるからである。

「伝道の書」の中の「伝道者」(コヘレト:集会を招集し、集会で語る者の意)は、知恵に富んだソロモン王のことであると言われます。彼は、自らの人生で経験したことを広く自分の民、すべての人々に語りました。

1、空の空、一切は空
これが伝道の書を貫くテーマです。「空」の原語は「息」、「水蒸気」で、「すぐに消えてしまうもの、実体のないもの」を表し、伝道の書に37~40回用いられています。では、何について「空」と言われているのでしょう。快楽(食欲、性欲)物欲(金銀、財宝、金銭、財産、遺産)、事業欲(事業、労働、業績、研究、知識)、名声、競争、権力・・等々、実に多くのもの、おおよそ人間の生活にかかわるすべて、多種多岐に分かれりこの世における人間の営みや経験の一切、すべてが「空」であると言っています。注目すべきは、これはソロモン自身の体験に基づく彼の下した結論であるということです。何か机上の空論とか、何かを学び修行して悟りを開いて語たのではありません。知恵、権力、世界の富を手にしたソロモンは、人生が何であるかを知るために、何でもやってみたという彼自身の実体験の結果、ソロモンが下した結論なのです。

2、若者への勧め(11:7~12:14)
これらは、「若い者」に向かって語られています。若い時、盛んな時に聴くべきことばです。「老いと死」は誰も逃れることはでず、高齢化社会の現代にこれほど切実なテーマはありません。私たちの現実真っただ中、現在進行形の問題です。若い時にこれらを見据え、来るべき運命に備えるのです。2~7では老いの現実をまことにリアルに描写し、その結論は「伝道者は言う『空の空、いっさいは空である』」です。

3、あなたの若い日に、あなたの造り主を覚えよ(12:1)
これこそ、人間のあらゆる経験、実体、老いと死の現実を知った「伝道者」が声を大にし、後の世代に叫んでいることです。「あなたの若い日」とは、「今は、恵みの時、今は救いの日」(2コリント6:2)のことです。神を恐れ、そのみことばを守り聖霊の導きに生きることが人の本分、幸な唯一の生き方だからです。

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