「題」 「ヨセフの見た夢」
聖書の箇所 「創世記37章1~11節」(旧約P.68)
※聖書:新改訳2017©2017 新日本聖書刊行会
1 さて、ヤコブは父の寄留の地、カナンの地に住んでいた。
2 これはヤコブの歴史である。ヨセフは十七歳のとき、兄たちとともに羊の群れを飼っていた。彼はまだ手伝いで、父の妻ビルハの子らやジルパの子らとともにいた。ヨセフは彼らの悪いうわさを彼らの父に告げた。
3 イスラエルは、息子たちのだれよりもヨセフを愛していた。ヨセフが年寄り子だったからである。それで彼はヨセフに、あや織りの長服を作ってやっていた。
4 ヨセフの兄たちは、父が兄弟たちのだれよりも彼を愛しているのを見て、彼を憎み、穏やかに話すことができなかった。
5 さて、ヨセフは夢を見て、それを兄たちに告げた。すると彼らは、ますます彼を憎むようになった。
6 ヨセフは彼らに言った。「私が見たこの夢について聞いてください。
7 見ると、私たちは畑で束を作っていました。すると突然、私の束が起き上がり、まっすぐに立ちました。そしてなんと、兄さんたちの束が周りに来て、私の束を伏し拝んだのです。」
8 兄たちは彼に言った。「おまえが私たちを治める王になるというのか。私たちを支配するというのか。」彼らは、夢や彼のことばのことで、ますます彼を憎むようになった。
9 再びヨセフは別の夢を見て、それを兄たちに話した。彼は、「また夢を見ました。見ると、太陽と月と十一の星が私を伏し拝んでいました」と言った。
10 ヨセフが父や兄たちに話すと、父は彼を叱って言った。「いったい何なのだ、おまえの見た夢は。私や、おまえの母さん、兄さんたちが、おまえのところに進み出て、地に伏しておまえを拝むというのか。」
11 兄たちは彼をねたんだが、父はこのことを心にとどめていた。
1、これはヤコブの歴史
2節「これはヤコブの歴史である。ヨセフは十七歳のとき、兄たちとともに羊の群れを飼っていた。彼はまだ手伝いで、父の妻ビルハの子らやジルパの子らとともにいた。ヨセフは彼らの悪いうわさを彼らの父に告げた」
創世記 37 章から、ヨセフを中心にした出来事が記されています。しかし聖書は「これはヤコブの歴史である」と語っています。ヨセフがそうであったように、わたしたちも、自分のためだけの人生を歩んでいるのではなく、多くの人のために神様が特別なご計画をもっておられます。
2、愛に満たされていない問題
4節「ヨセフの兄たちは、父が兄弟たちのだれよりも彼を愛しているのを見て、彼を憎み、穏やかに話すことができなかった。」
「穏やか」は、ヘブル語では「シャローム」です。父が誰よりもヨセフを愛したため他の息子たちは満たされず、平安がありませんでした。ヤコブの家庭の問題も、この世の問題も、神様の愛に満たされていないことから問題が生じるのです。
3、ヨセフの見た夢
9節「再びヨセフは別の夢を見て、それを兄たちに話した。彼は、『また夢を見ました。見ると、太陽と月と十一の星が私を伏し拝んでいました』と言った」。
神様はヨセフを通して特別なご計画を現されますが、誰も神様にみこころを尋ねようとしませんでした。それでも神様はヤコブの家庭に働きかけ、ご計画を実現されます。神様がヨセフに見せられた夢は、神様が人知を超えて働かれるお方であることを現しています。