題: 「隣人になる」
聖書の箇所 「ルカの福音書10章25~37節」(新約P.136)
※聖書:新改訳2017©2017 新日本聖書刊行会
25 さて、ある律法の専門家が立ち上がり、イエスを試みようとして言った。「先生。何をしたら、永遠のいのちを受け継ぐことができるでしょうか。」
26 イエスは彼に言われた。「律法には何と書いてありますか。あなたはどう読んでいますか。」
27 すると彼は答えた。「『あなたは心を尽くし、いのちを尽くし、力を尽くし、知性を尽くして、あなたの神、主を愛しなさい』、また『あなたの隣人を自分自身のように愛しなさい』とあります。」
28 イエスは言われた。「あなたの答えは正しい。それを実行しなさい。そうすれば、いのちを得ます。」
29 しかし彼は、自分が正しいことを示そうとしてイエスに言った。「では、私の隣人とはだれですか。」
30 イエスは答えられた。「ある人が、エルサレムからエリコへ下って行ったが、強盗に襲われた。強盗たちはその人の着ている物をはぎ取り、殴りつけ、半殺しにしたまま立ち去った。
31 たまたま祭司が一人、その道を下って来たが、彼を見ると反対側を通り過ぎて行った。
32 同じようにレビ人も、その場所に来て彼を見ると、反対側を通り過ぎて行った。
33 ところが、旅をしていた一人のサマリア人は、その人のところに来ると、見てかわいそうに思った。
34 そして近寄って、傷にオリーブ油とぶどう酒を注いで包帯をし、自分の家畜に乗せて宿屋に連れて行って介抱した。
35 次の日、彼はデナリ二枚を取り出し、宿屋の主人に渡して言った。『介抱してあげてください。もっと費用がかかったら、私が帰りに払います。』
36 この三人の中でだれが、強盗に襲われた人の隣人になったと思いますか。」
37 彼は言った。「その人にあわれみ深い行いをした人です。」するとイエスは言われた。「あなたも行って、同じようにしなさい。」
1,いのちを得る生き方
27~28節「すると彼は答えた。『「あなたは心を尽くし、いのちを尽くし、力を尽くし、知性を尽くして、あなたの神、主を愛しなさい」、また「あなたの隣人を自分自身のように愛しなさい」とあります。』イエスは言われた。『あなたの答えは正しい。そうれを実行しなさい。そうすれば、いのちを得ます。』」
神様は人を、愛による交わりによって生きる存在として創造されました。神様を愛し、隣人を愛することを命じている律法は、私たちがいのちあふれる存在として生きるように導く教えです。
2,自分が正しいことを示そうとする
29節「しかし彼は、自分が正しいことを示そうとしてイエスに言った。『では、私の隣人とはだれですか。』」
「正しいことを示そうとして」と訳されている言葉は「立場を弁護する」という意味もあります。イエス様はたとえ話を通して、自分の立場を守るため、愛することができない者の姿を明らかにされます。そして敵対しているサマリヤ人の姿を通して、愛を示されました。
3,隣人になる
36~37節「『この三人の中でだれが、強盗に襲われた人の隣人になったと思いますか。』彼は言った。『その人にあわれみ深い行いをした人です。』するとイエスは言われた。『あなたも行って、同じようにしなさい。』」
「隣人を愛する」とは、自分のあり方を捨て、敵意を越えて積極的に隣人になることが求められています。イエス様ご自身、神と等しくあることを捨てられ、私たちの隣人となって愛してくださいました。隣人を愛する者となるために、イエス様の愛に満たされましょう。