R5.10.8 礼拝式

題: 「サムソンの力の秘密」
聖書の箇所 「士師記16章4~22節」(旧約P.457)
※聖書:新改訳2017©2017 新日本聖書刊行会
4 その後、サムソンは、ソレクの谷にいる女を愛した。彼女の名はデリラといった。
5 ペリシテ人の領主たちが彼女のところに来て、言った。「サムソンを口説いて、彼の強い力がどこにあるのか、またどうしたら私たちが彼に勝ち、縛り上げて苦しめることができるかを調べなさい。そうすれば、私たちは一人ひとり、あなたに銀千百枚をあげよう。」
6 そこで、デリラはサムソンに言った。「どうか私に教えてください。あなたの強い力はどこにあるのですか。どうすればあなたを縛って苦しめることができるのでしょうか。」
7 サムソンは言った。「もし、まだ干していない七本の新しい弓の弦で私を縛るなら、私は弱くなり、並みの人のようになるだろう。」
8 そこで、ペリシテ人の領主たちは、干していない七本の新しい弓の弦を彼女のところに持って来たので、彼女はそれでサムソンを縛り上げた。
9 彼女は、待ち伏せる者を奥の部屋に置いておき、「サムソン、ペリシテ人があなたを襲って来ます」と言った。しかし、サムソンはまるで麻の撚り糸が火に触れて切れるように、弓の弦を断ち切った。こうして、彼の力の源は知られなかった。
10 デリラはサムソンに言った。「まあ、あなたは私をだまして噓をつきましたね。今度こそ、どうしたらあなたを縛れるか教えてください。」
11 サムソンは言った。「もし、仕事に使ったことのない新しい綱で、私をしっかり縛るなら、私は弱くなり、並みの人のようになるだろう。」
12 そこで、デリラは新しい綱を取って、それで彼を縛り、「サムソン、ペリシテ人があなたを襲って来ます」と言った。奥の部屋には待ち伏せしている者がいた。しかし、サムソンは腕からその綱を、糸のように断ち切った。
13 デリラは、またサムソンに言った。「今まで、あなたは私をだまして噓をついてきました。どうしたらあなたを縛れるか、私に教えてください。」サムソンは、「もしおまえが機の経糸と一緒に私の髪の毛七房を織り込み、機のおさで締めつけておくならば」と言った。
14 彼女は機のおさで締めつけて言った。「サムソン、ペリシテ人があなたを襲って来ます。」すると、サムソンは眠りから覚めて、機のおさと機の経糸を引き抜いた。
15 彼女はサムソンに言った。「あなたの心が私にはないのに、どうして『おまえを愛している』と言えるのでしょう。あなたはこれで三回も私をだまして、あなたの強い力がどこにあるのか教えてくださいませんでした。」
16 こうして、毎日彼女が同じことばでしきりにせがみ、責め立てたので、彼は死ぬほど辛かった。
17 ついにサムソンは、自分の心をすべて彼女に明かして言った。「私の頭には、かみそりが当てられたことがない。私は母の胎にいるときから神に献げられたナジル人だからだ。もし私の髪の毛が剃り落とされたら、私の力は私から去り、私は弱くなって普通の人のようになるだろう。」
18 デリラは、サムソンが自分の心をすべて明かしたことが分かったので、こう言って、人を遣わし、ペリシテ人の領主たちを呼び寄せた。「今度こそ上って来てください。サムソンは心をすべて私に明かしました。」ペリシテ人の領主たちは、彼女のところに上って来たとき、その手に銀を持って来た。
彼女は膝の上でサムソンを眠らせ、人を呼んで彼の髪の毛七房を剃り落とさせた。彼女は彼を苦しめ始め、彼の力は彼を離れた。
20 彼女が「サムソン、ペリシテ人があなたを襲って来ます」と言ったとき、彼は眠りから覚めて、「今度も前のように出て行って、からだをひとゆすりしてやろう」と言った。彼は、主が自分から離れられたことを知らなかった。
21 ペリシテ人は彼を捕らえ、その両目をえぐり出した。そして彼をガザに引き立てて行って、青銅の足かせを掛けてつないだ。こうしてサムソンは牢の中で臼をひいていた。
22 しかし、サムソンの髪の毛は、剃り落とされてからまた伸び始めた。

1,サムソンの力の秘密
6節「そこで、デリラはサムソンに言った。『どうか私に教えてください。あなたの強い力はどこにあるのですか。どうすればあなたを縛って苦しめることができるのでしょうか。』」
サムソンは生まれる前から神様に選ばれ、常に神様がともにおられることで、力に満たされていました。敵であるペリシテ人たちは、サムソンの力を奪うため、デリラに報酬を約束します。

2,心をすべて明かすサムソン
14 節「ついにサムソンは、自分の心をすべて彼女に明かして言った。『私の頭には、かみそりが当てられたことがない。私は母の胎にいるときから神に献げられたナジル人だからだ。もし私の髪の毛が剃り落とされたら、私の力は私から去り、私は弱くなって普通の人のようになるだろう。』」
残念ながらサムソンは、神様との関係よりもデリラとの関係を優先してしまい、自分の心をすべてデリラに明かします。本来は、神様に心のすべてを明かし、神様との結びつきを強くするべきでした。私たちの心は、どのような存在と強く結びついているでしょうか。

3,主がサムソンから離れられる
19 節「彼女は膝の上でサムソンを眠らせ、人を呼んで彼の髪の毛七房を剃り落とさせた。彼女は彼を苦しめ始め、彼の力は彼を離れた。」
生まれてから一度も剃り落としていない七房の髪の毛が失われ、神様が自分から離れたのに、サムソンは気づきませんでした。人は愚かにも、神様の愛から離れることがあり、しかも離れたことに気づかないことがあります。しかしイエス様の十字架は、その愚かさをも救われるのです。

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