「題」 「恵みの主」
聖書の箇所 「創世記39章11~23節 」(旧約P.73)
※聖書:新改訳2017©2017 新日本聖書刊行会
11 このようなある日のこと、彼が仕事をしようとして家に入ると、家の中には、家の者が一人もいなかった。
12 彼女はヨセフの上着をつかんで、「一緒に寝ましょう」と言った。しかしヨセフはその上着を彼女の手に残し、彼女から逃れて外へ出た。
13 彼が上着を彼女の手に残して外へ逃げたのを見ると、
14 彼女は家の者たちを呼んで、こう言った。「見なさい。私たちに対していたずらをさせるために、主人はヘブル人を私たちのところに連れ込んだのです。あの男が私と寝ようとして入って来たので、私は大声をあげました。
15 私が声をあげて叫んだのを聞いて、あの男は私のそばに上着を残して、外へ逃げて行きました。」
16 彼女は、ヨセフの主人が家に帰って来るまで、その上着を自分のそばに置いておいた。
17 彼女は主人に、このように告げた。「あなたが私たちのところに連れて来た、あのヘブル人の奴隷は、私にいたずらをしようとして私のところに入って来ました。18 私が声をあげて叫んだので、あの男は私のそばに上着を残して、外へ逃げました。」
19 彼の主人は、「あなたの奴隷がこのようなことを私にしました」と告げた妻のことばを聞いて、怒りに燃えた。
20 ヨセフの主人は彼を捕らえ、王の囚人が監禁されている監獄に彼を入れた。こうして彼は監獄に置かれた。
21 しかし、主はヨセフとともにおられ、彼に恵みを施し、監獄の長の心にかなうようにされた。
22 監獄の長は、その監獄にいるすべての囚人をヨセフの手に委ねた。ヨセフは、そこで行われるすべてのことを管理するようになった。
23 監獄の長は、ヨセフの手に委ねたことには何も干渉しなかっなかった。それは、主が彼とともにおられ、彼が何をしても、主がそれを成功させてくださったからである。
1、主の権威のもとで
9節「ご主人は、この家の中で私より大きな権威をふるおうとはせず、私がするどんなことも妨げておられません。ただし、あなたのことは別です。あなたがご主人の奥様だからです。どうして、そのような大きな悪事をして、神に対して罪を犯すことができるでしょうか。」
ヨセフが主人の妻の誘惑を退けることができたのは、エジプト人の主人を超えて働かれる主の権威を知ることができたからです。主がヨセフと共におられたので、ヨセフは常に主の御前に歩むことができました。
2、試練の理由
19~20 節「彼の主人は、『あなたの奴隷がこのようなことを私にしました』と告げた妻のことばを聞いて、怒りに燃えた。ヨセフの主人は彼を捕らえ、王の囚人が監禁されている監獄に彼を入れた。こうして彼は監獄に置かれた。」
主を証しする者とされても、世に受け入れられないことがあります。ヨセフは罪を犯しませんでしたが、主人の怒りを買い、監獄に置かれてしまいました。この世は主を受け入れないと使徒ヨハネも記しています。しかし主は信じる者と共におられ、栄光を現されます。
3、恵みの主
21 節「しかし、主はヨセフとともにおられ、彼に恵みを施し、監獄の長の心にかなうようにされた」。
主の恵みはどのような中にあっても十分です。主の「しかし」の恵みを信じる者でありたいと願います。23 節の「成功させてくださった」と訳されている言葉は「成し遂げられる」という意味があります。困難の中にあっても、主は恵みによってみこころを成し遂げられます。